使う教科書が違う他校の生徒も読んでいる、どの教科書でも使っている定番の作品、というのがあります。
誰もが読んだ懐かしい定番の作品を集めました。この記事では、小学校1年から6年の教科書についてまとめます。
大造じいさんとガン(椋鳩十)
一つめは、椋鳩十の「大造じいさんとガン」です。
猟師の大造じいさんと、ガン(雁)の群れを率いるリーダー・残雪との攻防を描いたお話です。(→「大造じいさんとガン」の情報を見る)

大造じいさんは、利口な残雪が群れを率いているせいで猟の成果が上がらなくなり、どうにか残雪を出し抜こうと様々な工夫を試みます。しかし残雪は、大造じいさんの策略から群れの仲間を救います。
ところが、ある作戦がきっかけで残雪は捕まってしまいますが、大造じいさんの心境には変化が起こります。
こちらは、小学5年生のどの教科書にも採用されています。
ごんぎつね(新美南吉)
二つめは、新美南吉の「ごんぎつね」です。
村に出没していたずらをし、人々を困らせているキツネ・ごんが、ある日村に住む兵十にもいたずらをするところからお話は始まります。(→「ごんぎつね」の情報を見る)
ごんは、兵十が川で漁をしているのを見つけ、すきを見て捕った魚をわざと逃がしてしまいます。
ところが、その後に兵十の母親の葬儀が行われるのを知ります。ごんは、兵十が病気の母親に魚を食べさせたいと親孝行の気持ちから取っていた魚を自分が逃がしてしまい、それが元で母親が亡くなったと考え、後味の悪い思いをします。
その後、ごんはある行いを始めるのですが...
こちらは、小学4年生のどの教科書にも採用されています。
一つの花(今西祐行)
三つめは、今西祐行の「一つの花」です。
日本が太平洋戦争をしていたころのこと、食糧不足の中で暮らす幼い女の子と両親の家族を舞台に淡々とつづられるお話です。(→「一つの花」の情報を見る)

幼い女の子の口ぐせは「一つだけちょうだい」。食糧事情が悪化し、子供に満足に食べさせてあげられない両親が、女の子に「一つだけね」と言って食べ物をあげるのを、やがて真似するようになったのです。
そのうち、お父さんが兵隊にとられて戦争に行く日が訪れます。別れの日、女の子はお父さんのカバンに入っている貴重なおにぎりを「一つだけちょうだい」とねだります。するとお父さんは...
こちらは、小学4年生のどの教科書にも採用されています。
モチモチの木(斎藤隆介)
四つめは、斎藤隆介の「モチモチの木」です。
小心者の少年が、急病の祖父を助けるために”モチモチの木”を怖がる気持ちを克服して医者を呼びに行くというお話です。(→「モチモチの木」の情報を見る)
峠の猟師小屋に祖父と二人きりで暮らす少年。彼は小心者で、夜は家の前にある自分で「モチモチの木」と名付けた大木が怖くて、母屋とは別の建物にある便所に一人で行けず、祖父についていってもらっています。
ところがある夜祖父が急に腹痛で苦しみだし、助けるために少年は夜の暗闇の中、ふもとまで医者を呼びにいかなければいけなくなります。
こちらは小学3年生のどの教科書にも採用されています。
スイミー(レオ・レオニ)
最後の五つめは、レオ・レオニの「スイミー」です。
小さな魚のスイミーが、大きな魚に襲われたせいで仲間と別れてひとりぼっちになりますが、新たな仲間に出会い、大きな魚に負けない方法を考え出すお話です。(→「スイミー」の情報を見る)
スイミーは小さい魚で、群れの中では一番泳ぎが得意です。ところが、群れの仲間は体が赤いのにスイミーは黒いのでした。
あるとき、大きなマグロが群れを襲ってきて、スイミーは泳ぎが得意なのでひとりだけ逃げ延びることができました。ひとりぼっちのスイミーは、大きな海をさまよいます。